絵本

60年の時を経て「影絵作家 藤城清治」の絵本初作品がカラーになって再発売。

ワインの写真

絵本は水彩や油絵など、画材によって話の雰囲気が変化するのも魅力です

実は影絵で製作された絵本もあることを最近知りました。

思わず手に取りたくなる豪華な影絵の絵本が、『ぶどう酒ビンのふしぎな旅』なのです。

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日本を代表する影絵作家によるはじめての絵本とは

藤城清治さんをご存知でしょうか?

日本を代表する影絵作家さんです。わたしはNHKの「おはなしのくに」という番組で、藤城さんの影絵を見ていました。藤城清治美術館公式ホームページ

 

藤城さんの原点 アンデルセン童話

藤城さんがはじめて描いた絵本が、『ぶどう酒ビンのふしぎな旅』なのです。

壊れたぶどう酒ビンが、自らがたどってきた道を振り返る話です。使われては捨てられ、また拾われて・・人の手に渡りながら、ぶどう酒ビンは旅をしていきます。

黒を中心とした影絵でありながら、光に当たって輝いても見える現実離れした雰囲気をもっていました。

『ぶどう酒ビンのふしぎな旅』はもともとアンデルセン童話で、藤城さんはご自身の原点ともおっしゃっています。

藤城さんが製作する最初の絵本として『ぶどう酒ビンのふしぎな旅』を選んだのも、藤城さんにとって いちばん好きな話 だったからです。

絵本の背景と内容がリンクする不思議な絵本

『ぶどう酒ビンのふしぎな旅』ではぶどう酒ビンが、人の手に渡りながら旅をしていますが、絵本『ぶどう酒ビンのふしぎな旅』自身も、出版社を変えながら60年の時を経て再び世に出た作品なのです。

藤城さんは若いころ、2016年に放送されたNHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」でもモデルとなった「暮らしの手帖」の編集者である花森安治さんに認められ、「暮らしの手帖」で影絵を連載していました。

そして1950年に、藤城さんの最初の絵本として暮らしの手帖社から出版されたのが『ぶどう酒ビンのふしぎな旅』でした。

当時はモノクロ印刷で刊行されましたが、藤城さんはご自身の影絵がカラーになった50歳くらいのころから『ぶどう酒ビンのふしぎな旅』をカラーでもう一度絵本にしたいという気持ちが強くなり、86歳の誕生日の2010年4月に、4色で彩られた『ぶどう酒ビンのふしぎな旅』を講談社にて出版されました。

1950年に出版されてから60年ぶりに、『ぶどう酒ビンのふしぎな旅』は生まれ変わって再び出版されたのです。

絵本自体も内容と同じように人の手に渡りながら旅をしてきた なんて、なんだか不思議な話ですよね。

絵本の背景も楽しめるのが大人の絵本

子どものころは出版や絵本の背景なんて考えずに読んでいたので、大人になってあらためて調べてみると意外なエピソードが見つかりました。

絵本が出版された背景を知るのも、大人になってからできる絵本の楽しみ方かもしれません

ABOUT ME
やすみ
やすみ
本が好きな社会人1年目。図書館・博物館・水族館も好きです。 苦手なものは怖いものです。おばけ屋敷に入れば、最初に出会ったおばけで腰を抜かし、そのおばけに出口まで送ってもらったほど苦手です。 なので、日々、「楽しいもの」を探しています。