咲いた♪咲いた♪
とくれば、「チューリップの花が~♪」って歌いたくなりませんか?
ですが、『そらいろのたね』ではチューリップは咲きません。
そもそも、花は咲きません。
家 が咲く種なんです!
今回は、ふしぎなたねが出てくる絵本『そらいろのたね』をご紹介します。
そらいろのたね あらすじ
ゆうじが模型飛行機を飛ばしていると、きつねがやってきて「そらいろのたね」と模型飛行機を交換することになりました。
そらいろのたねを植えて水をやると、なんと空色の家が生えてきたではありませんか! 空色の家はみるみるうちに大きくなり、たくさんの動物や鳥や子どもたちの楽しい遊び場になります。
しかし再びやってきたきつねが、みんなを追い出して空色の家を独り占めしてしまいます。きつねが家にはいると、空色の家はさらに大きくなって……。
(文引用:福音館書店ホームページ)
ジブリアニメにもなった不思議なおはなし
『そらいろのたね』は『ぐりとぐら』の、中川李枝子さんと 大村百合子さんの作品です。
この絵本は『となりのトトロ』で有名なスタジオジブリが、日本テレビ開局40周年(1992年)を記念してTVスポットを制作したことでも有名です。(スタジオジブリの年表)
とても不思議な作品で、読んでみてビックリしました。
うちがさいた!うちがさいた!
まさか、うち(家)がさく とは・・・・。
ゆうじくんの
「うちがさいた!うちがさいた!」
というセリフに、「えぇ?ありえない」と思わず笑ってしまいました。
最初は小さかった空色の家は、このあと少しずつ大きくなっていきます。
ゆうじくんは空色の家を、たくさんの動物たちの遊び場にして、みんなで楽しく遊んでいたのですが・・。
分け合うことの大切さを教えてくれる絵本
ある日のこと、きつねがみんなを追い出して、ひとり占めしてしまったのです。まるで、ほかの人が持っているものを欲しがる だだっ子 ですよね。
それに対する空色の家の反応は、はっきりとしています。
空の家の反応を見ていると、誰かと分け合うことの大切さ を思い出させてくれます。
わたしが小学生のころ、父の仕事で引っ越しをすることになりました。お別れの日、友人たちはわたしに、自分の宝物をひとつずつプレゼントしてくれました。
キイチゴ・文房具・マリモなど、本当にさまざまで、今でもハッキリ覚えています。
相手の顔がみえるプレゼントは、本当に忘れられません。
『そらいろのたね』は、分け合うことの大切さ を思い出させてくれる絵本でした。
夢ないな、このおじさんは!
