贈り物と聞くと、何をイメージしますか?
花、ハンカチ、ぬいぐるみ…
わたしも贈り物として、何かもらえるとうれしくなります。
ですが贈り物とは、形に残るものばかりではないことを、この絵本『わすれられないおくりもの』に教わりました。
わすれられない おくりもの あらすじ
だれからもたよりにされ、したわれていたアナグマが死んだ。かけがえのない友を失った悲しみで、みんなはどうしていいかわからない。
でもアナグマは、野原のみんな一人一人に、すてきなおくりものをのこしていった…。
“死”の意味をやさしく温かく伝え、心にしみる感動をよぶ。
(文引用:評論社ホームページ)
長いトンネルの向こう にいった アナグマ
作者は、アナグマが死ぬことを「長いトンネルの向こうに行く」という言葉で表現しています。
アナグマが長いトンネルの向こうに行ってしまったあと、モグラは涙で毛布をぐっしょりぬらすほど、悲しみました。
森の動物たちもどうしていいか途方に暮れるほど、悲しみました。それほどまでにアナグマは慕われていたのです。
わたしは怖がりなので、死ぬという言葉は、書くのも話すのも苦手です。
でも、
長いトンネルの向こうに行く
という言葉は、ストンと心に響きます。この言葉には、きれいな響きがあります。
長いトンネルの向こうに行ってしまったのは、悲しいけれどしょうがない。
そう、思えて納得する、不思議な言葉です。
形が残らない だから 忘れられない?
長いトンネルの向こうにいったアナグマは、森の動物たちに形に残らない贈り物をしていました。
その贈り物は、知識や、遊び、工夫などでした。
形には残らないけど、身体に染みついて絶対忘れないものなんです。
アナグマは、森の動物たち一人ひとりに丁寧に、そして最後まで付き合いながら教えてくれていたのです。
アナグマとの思い出を語り合ううちに、森の動物たちの悲しみも少しずつ和らいでいきました。
形には残っていないけれど、アナグマとの楽しい思い出や、教えてもらった知恵や遊びや工夫が、残された動物たちの生活に、豊かさや楽しさを残してくれていたのです。
そっと 教えてくれたこと・・。
暮らしていくには、お金や物が必要だけれども、それだけで幸せになれるとは限りません。
- 本当の幸せとは何か?
- 本当の贈り物とはなにか?
そのことを、そっと教えてくれる絵本 です。
毎日の、親しい人とのやりとりや思い出が「贈り物」になるなんて最高ですよね。
わたしも、アナグマのような 思い出の贈り物 ができる人になりたいと思いました。
ʅ(‾◡◝)ʃ ドダ?
たくたくさんが 長いトンネルの向こうに行っても、その顔だけは忘れません
