いやだ!いやだ!
駄々をこねて、親と悩ましていた子どもも、あっという間に成長してします。すぐに親を超えてしまうので、うれしい半面、少しさみしく思ってしまいます。
この絵本に描かれている大きなゾウも、小さくて守っていたねずみの成長した姿をみて、親子じゃないけど、同じような複雑な気持ちになっていたのかも・・。
だいじょうぶだよ、ゾウさん あらすじ
家族の病気や死を通じて子どもは命や死について学びます。その機会を子どもから奪ってはいないだろうか?
年老いたゾウは自分の死期を悟るが,一緒に暮らしていたネズミはそれを受け入れられない。しかし幾つもの季節を重ねるうちにネズミも成長して…。(文引用:文溪堂)
作: ローレンス・ブルギニョン
絵: ヴァレリー・ダール
訳: 柳田邦男
ゾウとネズミの思いやり
ゾウはネズミが大好きで、ネズミはゾウが大好き。
最初の数ページのやりとりを読むだけで、ふたりの思いやりが伝わってきました。まるで仲のよい親子を見ているようで、ホカホカした気持ちになります。
けれど時は残酷で、ゾウは老いていきます。目が見えなくなり、耳が聞こえなくなり、最後は食欲もなくなります。一方、泣いてばかりいたネズミは、ゾウのエサを持ってきてあげるまでに成長しました。
成長したネズミの姿を、ゾウの気持ちになって読んでいる自分に気づきます。
おおきくなったね
自分のしらないところで、自分のために頑張ってくれているネズミの思いやりを感じます。
自分のからだの老いよりも、ネズミが成長した姿をみてうれしい気持ちになっていました。
別れるのはつらいけれど・・・
思いあっているふたりが、別れるのはとてもつらいことです。
でも、大きく成長したこどもの姿をみるのは、親としてとてもうれしいことです。自分を勇気づけるような言葉とかけてくれるまでに成長したネズミくん。。
幸せな人生を歩むんだよ。
あなたはきっと、だいじょうぶ!